- 2021年1月、古河電池はエコロミ社とともに、福島県双葉郡富岡町で、太陽光パネル・サイクルユース鉛蓄電池・インバータを一体化した「サステナブル・エナジーソリューション」の運用を開始しました。
- サステナブル・エナジーソリューションは、日照時の余剰電力を蓄え、夜間に供給し、停電時など系統電力の供給が途絶えたときには、系統に依存しないオフグリッド独立電源システムとして機能します。
- 古河電池は、福島県に生産拠点をもつ企業として、蓄電池・電源技術で県内の再エネ利用促進および環境保全に貢献してまいります。
古河電池株式会社(本社:横浜市保土ケ谷区、代表取締役社長:小野眞一、以下古河電池)は、株式会社エコロミ(本社:東京都千代田区、代表取締役:小峯充史、以下エコロミ)とともに、再生可能エネルギーの導入促進に向け、「サステナブル・エナジーソリューション」の運用を本年1月より開始しました。
背景
日本政府が2050年に温暖化ガスの排出を実質ゼロにすると宣言し、その実現に向けて、太陽光をはじめとする再生可能エネルギー(以下再エネ)の有効利用や主力電源化への期待が高まっています。太陽光発電は温暖化ガスを出さないというメリットがある一方、天候や時間帯で出力が変動することがデメリットです。また、蓄電システムを導入するためのコストが大きいことも課題です。特に、中小規模の施設向けに適した蓄電システムは大規模蓄電システムに比べ選択肢が少なく、再エネを安定的に最大限活用することが難しい状況でした。さらに、災害が多発する昨今、地域に根付いた蓄電システムは、非常用電源としての役割も担えるため、いっそう重視されています。このような状況を受け、エコロミは「サステナブル・エナジーソリューション」を開発。災害レジリエンスの強化、安全で安心な地域社会の実現に貢献していきます。
「サステナブル・エナジーソリューション」の内容について
サステナブル・エナジーソリューションは、環境との共生・経済合理性を両立する、持続可能かつ自立的なエネルギー利用の仕組みです。太陽光パネルと鉛蓄電池、そこから流れる直流を交流に変換する「インバータ」で構成され、停電時に系統電力の供給が途絶えた場合においても、オフグリッド独立電源システムとして、太陽光で発電した電力を福祉施設や自治体等に供給します。また、日没後や悪天候時など電力が不足する場合には、LPガス発電機を補助的に稼働させ電力供給できる仕組みを構築しており、天気や燃料供給などの条件が整えば、24時間×7日間もの長時間安定的な電力供給を実現します。当社のいわき事業所が立地する福島県内の双葉郡富岡町に1機目が設置されました。本機には、国内外で導入実績が増えているサイクルユース用鉛蓄電池のうち、FCP-500が導入されています。
古河電池は、蓄電池の分野で永年にわたり品質・安全性・信頼性・現場での運用ノウハウなどを培ってきました。これらとともに堅牢なサイクルユース用鉛蓄電池FCPを提供することで、サステナブル・エナジーソリューションのスムーズな運用をサポートします。また、福島県に生産拠点をもつ企業として、蓄電池・電源技術と地域におけるパートナーシップによって、県内の再エネ利用促進および環境保全に貢献し、さらには地域の雇用創出にもつなげていきたいと考えています。
古河電池のSDGsへの挑戦
古河電池は、「蓄える力、動かす力、見守る力で社会を支え未来を創造する」会社として、祖業である蓄電池・電源事業の領域を拡大させていくとともに、パートナーシップを通じて包括的で安全かつ強靭で持続可能な人々の暮らしを支えてまいります。また、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」のうち、当社が事業を通じて貢献できるひとつは「目標7:すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」であると認識しており、今後も、長寿命・高品質な蓄電池・サービスのグローバルでの提供を通じて、電力に関する課題を抱える地域において持続可能な再エネが有効活用できるよう尽力してまいります。
古河電池株式会社 新規市場拡販営業部
TEL:045-336-5063