基本的な考え方
古河電池における品質とは、製品そのもののみならず、研究・開発・製造・サービス・管理業務など、企業活動の全段階、全部門、全階層を対象としています。常に事実に基づいて管理のサイクル(PDCA)を回し、製品、サービスおよび業務の品質の維持・向上を図り、総合的な品質を保証することによって社会からの信頼を高めることが、古河電池の経営理念や目標の実現に不可欠であると認識しています。
古河電池の品質管理の歩み
古河電池は1950年に古河電気工業㈱より独立分離し創業しました。製造業の責任として、創業当初から品質管理に本格的に取り組み、1952年には自動車用蓄電池について日本工業規格認証、品質管理の実施成果について第2回デミング賞を受賞しています。その後、1989年よりトヨタ生産方式にならった「FB生産方式」を取り入れ、PI・SI・RI などの各種改善活動を全社一体で推進しました。1994年には「3 BEST FB」のスローガンを制定し、品質至上主義の徹底を図りました。
また、海外展開を推進するうえで必要な国際規格ISO9001(品質マネジメントシステム:QMS)の認証取得を目指しました。1995年、当時最も海外展開の優先度の高かったニッケル・水素電池事業部門において取得し、QMSを運用していくことを社内外に宣言しました。日本企業では先進的な取り組みであったといえます。その後、他部門へと展開、2000年には全社(含全国支店)に対象を広げて認証取得しました。
PI: Production Activity Improvement(生産活動改善)
SI: Sales and Supporting Activity Improvement(営業とサポート活動改善)
RI: Research and Development Activity Improvement(開発活動改善)
ISO9001/ISO14001 マネジメントシステムの統合
ISO9001認証取得に続き、1999年、いわき・今市それぞれの事業所においてISO14001(環境マネジメントシステム:EMS)を認証取得しました。2017年2月には、より高いレベルでの活動を実現すべく、本社・全国支店まで対象を拡大し、全社として認証取得しています。
古河電池では、もともとISO9001(QMS)とISO14001(EMS)を個別に運用していましたが、2016年4月、環境・品質への取り組みと経営と一体化し、顧客満足度の向上のみならず地球環境保全および持続可能な社会の構築に継続的に取り組んでいく方針を定め、QMSとEMSを統合した「経営マネジメントシステム」を構築し、運用を開始しました。
現在、古河電池では、創業以来の品質へのこだわりに環境側面を付加した取り組みを、経営マネジメントシステムに基づいて各部門・各組織の業務手順に適用しています。今後も、間接部門も含めた社内のあらゆる業務についてPDCAサイクルを回すことを意識し、内部監査やマネジメントレビューによる相互チェックなどによって継続的かつ能動的な改善を重ねてまいります。