- アフリカ大陸北西部のモーリタニアでは、商用電源がなく発電機で電力供給している地域が未だ多く、コスト面や環境負荷面での課題を抱えています。
- 古河電池は、同国の漁業団体施設のオフグリッド(独立型)太陽光発電設備向け蓄電システムにサイクルユース用鉛蓄電池FCPを納入しました。
- 本システムが導入された施設では、現地漁業関係者向けにワークショップなどが行われています。本システムは、オフグリッド太陽光発電設備の出力安定化に加え、地域産業の活性化および環境保全に貢献しています。
古河電池株式会社(本社:横浜市保土ケ谷区、代表取締役社長:小野眞一、以下古河電池)は、政府開発援助(ODA)案件における電気設備設計・コンサルティングを行う有限会社宏電社(本社:東京都豊島区、代表者:高林宏之)を通じて、モーリタニアの漁業団体施設のオフグリッド(独立型)太陽光発電設備向け蓄電システムに、サイクルユース用鉛蓄電池FCP-1000を納入しました。
古河電池は、長年培ってきた鉛蓄電池の技術力・開発力を活かし、再生可能エネルギー(以下再エネ)発電設備向けなど充放電を繰り返す蓄電用途(サイクルユース)においても、長寿命で高いパフォーマンスを発揮する蓄電池の開発に注力してきました。今回、アフリカの砂漠地帯という過酷な環境下で長時間にわたる運搬に耐えうる当社鉛蓄電池FCPの堅牢さや、導入後メンテナンスフリーである点、長寿命性が高く評価され、採用にいたりました。
モーリタニアでは、商用電源がなく発電機で電力供給している地域も未だ多く、コスト面や環境負荷面での課題を抱えています。今回システムが導入された施設では、以前より現地漁業関係者向けにワークショップなどが行われておりましたが、システム導入により、オフグリッド太陽光発電設備の出力安定化がなされ、施設内の電気使用がスムーズになりました。今後、さらなる地域産業の活性化および環境保全につながることを期待しています。
なお、古河電池はこれまでにも、アフリカのカーボベルデ共和国、マダガスカル共和国におけるオフグリッド太陽光発電設備向け蓄電システムに、サイクルユース用鉛蓄電池を納入しています。また、アフリカのみならず、電力系統が小規模で配電網も十分に発達していないインドネシア離島における太陽光発電設備向け蓄電サブシステム構築や、ベトナム南部の都市における独立型ソーラーLED街路灯向けデュアルユース*蓄電池の納入など、再エネと組み合わせた製品・サービス提供の実績を数多く有しています。
*スタンバイユースの運用で、バックアップの頻度が通常よりも多い場合など、サイクルユースの要素が加わった用途を指す、古河電池独自の呼び方
古河電池は、「蓄える力、動かす力、見守る力で社会を支える」会社として、蓄電池・電源装置の提供を軸に事業を展開しています。国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」のうち、当社が事業を通じて貢献できるひとつは「目標7:すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する」であると認識しており、今後も、長寿命・高品質な蓄電池・サービスのグローバルでの提供を通じて、電力に関する課題を抱える地域において持続可能な再エネが有効活用できるよう尽力してまいります。