太陽光発電の累積導入量、日本は世界で何位くらいだと思いますか?
実は、中国、アメリカに次いで日本は78.2GWで第3位にランクインしているんです(図参照)。
全世界をまとめると2011年に70GWだったものが2021年には942 GWとわずか10年で
約13倍になっていて、世界的に太陽光発電の普及が進んでいることがわかります※1。
さらに、2021年の日本の電源構成は、石炭、LNG、その他火力に次いで太陽光発電が第4位※2。
実際に、FIT制度によって設備導入が大きく進み、地方ではもちろんのこと
都市部でも太陽光パネルを目にする機会が増えています。
※1:世界の太陽光発電システム累積導入量の推移
(国際エネルギー機関・太陽光発電システム研究協力プログラム(IEA PVPS)報告書 世界の太陽光発電市場の導入量速報値に関する報告書 (第10版、2022年4月発行)(翻訳版)参照
※2:日本の電源構成(2021年速報)
特定非営利活動法人環境エネルギー政策研究所ホームページ参照
ただ気になるのが、日本には雪が降る地域が多いということです。
雪国における太陽光発電は可能なのでしょうか?
答えは、可能です。
雪の多い東北や北陸でも太陽光発電が行われていますし、北海道各地では広大な土地を利用しての
太陽光発電プロジェクトが推進されています。驚くことに札幌市の場合、梅雨がないことから
本州の他の地域と年間日射量にあまり差がありません。
けれども、冬場に太陽光パネルに雪が降り積もってしまえばどうしても発電量の損失が大きくなるため、
雪対策はしておかねばなりません。日本における太陽光パネルの傾斜角は30°前後と言われていますが、
雪が滑り落ちやすいように急角度にし、架台を最深積雪量プラス30〜50センチなど高く設定することで、
あまり除雪しなくても済むようにします。そもそも太陽光パネルは、JIS規格で「1mの高さから重さ227g
直径38mmの硬球を落下させて、これに耐えること」と定められており、雪の重さに耐え、雹やあられが
降っても破損しにくい仕組みになっています。
興味深いことに、太陽光パネルは気温が低いほど発電効率が上がるという特性もあります。
気温が高く日射量が多い南の地域の方が発電しそうなイメージがありますが、
気温が高いと太陽光パネルの表面温度が高温になり、変換効率が落ちてしまうのです。
以上のことから寒い地域での優位性が見えてきましたが、北海道は緯度が高く、
太陽光が斜めに差し込むという課題がありました。これには通路間隔を広く設定し、
パネルがパネルのじゃまをして影ができる時間をなくすことで解消されています。
では、国内で太陽光発電に向いている地域はどこでしょうか?
それは、日照時間が長く、標高が高く、加えて台風や梅雨の影響が少ない地域です。
標高が高いと夏の気温が極端に高くならないうえ、空気が澄んでいて
日射が散乱しないというメリットがあります。
山梨や長野が最適と言われていますが、北海道のように気候を把握・分析して対策を取れば
事業としての可能性は高まります。さらに、天候によって発電量が左右されやすいという
太陽光発電のデメリットに対しては蓄電池を使うことでカバー。
季節によって電力量は変わりますが、晴天時に蓄電池に貯めた電力を
雨や雪の日、夜間などに使うことができます。
どうぞ太陽光発電を導入する際は、古河電池の再エネ用鉛蓄電池をご検討ください。
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古河電池株式会社 産業機器営業統括部 営業技術部