2012年8月7日
東日本大震災以降の電力不足により、非常用電源の重要性が増すと共に、昼間のピーク電力抑制が大きな問題となっています。ピーク電力抑制対策の1つとして、安価な夜間電力で蓄電池を充電し、電力負荷の大きな昼間に放電を行なうことで、昼間の電力消費を夜間にシフトさせるピークシフトが挙げられます。ピークシフトは最大需要電力低減による契約電力料金の削減効果も期待できます。また、系統からの電力供給そのものを低減する対策として、風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーの利用が挙げられます。しかし再生可能エネルギーは発電量が不安定で急峻な変動を伴うことから、蓄電池による電力品質の安定化が必要です。
当社は、このピークシフトや再生可能エネルギー利用などに用いる蓄電池として、産業用キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池(産業用ウルトラバッテリー)を開発しています。また古河電気工業(株)と共に産業用ウルトラバッテリーのBMS(バッテリーマネジメントシステム)を開発しています。
これらは既に、民間レベルのエネルギーマネジメントシステム実証試験や経済産業省の次世代エネルギー・社会システム実証事業に供され試験が進められています。
この度、古河電池(株)いわき事業所においても、風力発電や太陽光発電を併設した100kW 級蓄電システムを構築し、産業用ウルトラバッテリーの実証、BMS 開発と実証、運用ノウハウの蓄積や最適な運用技術の開発を実施することになりました。