4,034万トン、東京ドーム約108杯分!
これ、何の数値かわかりますか? 2022年度(令和4年度)における日本のごみ総排出量です。
2013年(平成25年)度以降、減少傾向ですが、それでも日本から出るごみはこんなにあるのです。
しかも、焼却、破砕、選別等の中間処理を施したごみを埋め立てる最終処分場の残余年数は全国平均で23.4年※。
このままでは近い将来、ごみが捨てられなくなり、最悪ごみにまみれて暮らすことになるかもしれません。
だとしたら、新しく最終処分場を建設すればいいじゃないかと思いますよね。
けれども、もし、自分の家の近くに建設が決まったらどうでしょう?
環境汚染は起きないのか? 健康に害はないのか? と不安になりませんか、なりますよね…。
過去には、処分場をめぐってごみトラブルがたくさんありましたから。
たとえば、高度経済成長期の東京都。
ご存知の方もいるかと思いますが、ごみ焼却施設の建設がなかなか進まず、
江東区に23区の大部分のごみを持って行ってそのまま埋め立てていたのです。
悪臭はもちろんハエや蚊が発生、ごみ運搬車両が道路を汚すなどで社会問題化しました。
1970年代後半の静岡県沼津市ではごみ処分地の継続使用をめぐって市と住民とが対立。
広島県広島市ではごみの埋め立て地跡からメタンガスや亜硫酸ガスが噴出。
以降、両市ではごみに対する市民の意識が高まり、ごみの分別が厳しくなったのだとか。
沼津市では、びん、缶、古紙などを資源ごみの中から行政が抜き出して分別するのではなく、
事前に市民が分別する「沼津方式」を1975年(昭和50年)に考案。
そこから、日本各地にこの方法が広まり、自治体によってはさらに細かい分別ルールへと発展していったのです。
さて、古河電池が手掛ける鉛蓄電池も使用期限が過ぎてしまえばごみになるかと思いきや、
そのほとんどが資源としてリサイクルされていることをご存知でしたでしょうか。
ところがリサイクルの手前でつまずきそうな、面倒な業務が発生します。
まずは使用済み鉛蓄電池を運搬する業者や処理業者と契約。
管理表をつくり、自治体に処分量を報告する必要もあります。
そこで、多くの場合は古河電池のような国が認める広域認定事業者の蓄電池メーカーに依頼することで、業務を簡略化。
その後、無事に処理業者の手もとに渡ったら、プラスチック製の蓋とケース、鉛、電解液の希硫酸を分別。
プラスチックは細かく破砕してリサイクル、希硫酸は石膏などに変わります。
鉛は精錬により不純物を取りのぞきインゴットにすることで再度蓄電池の原料になります。
使い捨てで便利なものがたくさんある日本ですが、これからの時代は、資源の枯渇や環境問題などの観点から
3R(リユース、リデュース、リサイクル)を徹底していかないといけませんね。
そもそも使い捨てのものを買わない、再利用できるか考える、壊れたら直してとことん使う、
処分する前にフリマアプリやユーズドショップで売るなどを心がければごみはきっと減ります。
ごみが減ればごみ袋を買う費用だって減ります。
インフレ時代の生活防衛策としても、ごみ問題にちょっと目をやってみてはいかがでしょうか。
※環境省 一般廃棄物処理事業実態調査(令和4年度)
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古河電池株式会社 産業機器営業統括部 営業技術部