ご存知の通り、日本は世界トップレベルの高齢社会で、
65歳以上の人口の割合が全人口の21%を超えた超高齢社会でもあります。
実際、旅行先や映画館、美術館などではシニアが余暇を楽しんでいるシーンをよく見かけます。
彼ら・彼女らはまだまだ元気そうではありますが、高齢になるほど健康リスクは高まり、
病院や施設のお世話になる世代も多くいるのが現実です。
そんな超高齢社会を支える鍵がエイジテックです。
エイジテックとはエイジ(年齢)×テクノロジーを組み合わせた造語で、
高齢者の問題解決や支援のために用いるデジタル技術のことを指します。
身近なところではスマートウォッチ。
情報感度の高い若者が身に付けている印象ですが、
スマホを使いこなすアクティブシニアに最適ではないでしょうか。
心拍数や血中酸素の測定、睡眠トラッキング、ストレス値測定、歩数計測など
身体に関するデータを知ることができ、医師や看護師がスマートウォッチの
データを診察の参考にすることもできます。
若者にはすっかりおなじみのスマートスピーカーは、
離れて暮らす高齢の親との連絡手段として使えばやはりこちらもエイジテック。
テレビ電話機能を使って親と顔を見て話せば、
電話だとわからない顔色やその日の気分などが把握できます。
心理的な距離が近くなり、お互い安心して暮らせるはずです。
さらに、IoT家電を購入してスマートスピーカーやスマートフォンを介して
スマートホーム化すれば「電気を消して」「お風呂にお湯をはって」などと
声で指示ができ、介護などのサポートが必要な方や、
日常生活に支障のある方の家事サポートにつながります。
高齢者の外出を支援するシニアカー(電動カート)も
エイジテックのひとつと捉えてもいいでしょう。
シニアカーは家庭のコンセントから蓄電池に充電して使うEVで、
一部の車体には鉛蓄電池が採用されています。
最近の自動車に搭載されているバックモニタや、
障害物を回避する先進予防技術、転倒検知や
位置情報を家族に通知する機能を盛り込んだ
シニアカーも開発・実証が進んでいるようです。
運転免許もヘルメットも不要で、速度は早歩き程度の6キロ以下。
歩行者と同じく歩道を走行するので、まさに足替わり。
歩くと足が痛くなるという人でも近場のお出かけが可能になります。
さらに、介護や医療の現場ではさまざまなエイジテックが誕生しています。
足に巻き付けて歩行訓練をする歩行アシストスーツ、
景色を眺めたりゲームをしたりしながら足のリハビリができるVRゴーグル。
寝たきりの高齢者には、ベッドから車いすへの移乗を支援するロボット、
食べ物を飲み込んだかどうかを音でチェックするロボット、
センサーを身体に装着すると排尿のタイミングがわかる排泄予測支援機器など。
こういったテクノロジーを駆使することで、
介護する方もされる方も負担が軽減されます。
医療機関においては、今後オンライン診療が普及することで、
自動車の運転免許証を返納した高齢者が家やすぐ近くの診療所などで受診できるように。
さらに、遠隔手術システムにより、地元の病院で都市部並みの先進医療が受けられるようにもなります。
現役世代にとっては漠然とした老後不安が減り、
高齢者にとっては生活の質を落とさず暮らせるようになるエイジテック。
これから、ますます発展してほしいですね!
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古河電池株式会社 産業機器営業統括部 営業技術部