電力不足の原因を探ったら、世界が大変なことになっていた!

突然ですが、日本は電力不足です!
寒さが厳しく電力需要が増すこの1〜2月、全国はもちろんのこと、
特に東京で電力供給量が逼迫しそうです。

そこで、どうして電力不足に陥っているのか原因を探ってみました。
まずは日本の発電割合を見てみます。

1位 LNG(液化天然ガス)
2位 石炭
3位 自然エネルギー
4位 石油等/廃棄物
5位 原子力

 

上位2つのLNGと石炭が世界的に不足しており、
5位の原子力は、東日本大震災以降、ほとんどの発電所が停廃止しています。
自然エネルギーが3位ではありますが、LNGと石炭には到底追いつかない発電量です。
さらに、火力発電所は老朽化により休止しているところも多いのですが、
この冬は再稼働して電力不足に対応しようとしています。

次に世界の事情を見てみます。

お隣の中国においては、すでに深刻な電力不足が起きています。
石炭火力の発電割合が高いところにもって、環境問題などの観点から国内の石炭生産を抑制。
さらに、コロナの発生源を巡って対立したオーストラリアからの石炭輸入を規制。
経済活動の再開に伴い、石炭火力の需要が高まっていたところでした。
そこで、計画停電がおこなわれ、現地に拠点を構える日本企業にも生産の遅れが生じたのでした。
もちろん石炭に代わってLNG輸入量も大幅に増やしています。

一方、環境意識の高いヨーロッパでは、温室効果ガスを多く排出する石炭火力発電をやめる方向ですので、
こちらも自ずとLNGの供給量が増えています。
しかし、そういった要因が重なり、LNG価格が高騰しました。
 

ちなみに、昨年秋の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で日本は、
石炭火力発電所を廃止ではなく、削減と示すに留まりました。
まだまだ石炭火力発電への依存度が高いためです。

世界は難しい局面にきていて、しきりにSDGsが叫ばれているのはこういうことかと思わされますよね。

古河電池では、持続可能な社会を目指しながら生産活動をどうおこなうか、
真剣に考えながら前進する一年にしたいと考えています。