一般的にドローンには、通称「リポバッテリー」と呼ばれる「リチウムイオン電池」が広く使用されています。
今回は、リポバッテリーとドローンに適するバッテリーについて説明します。
リポバッテリーは、リチウムイオンポリマーバッテリーのことで、「リポ」、「LiPo」、「Li‐Po」「LPB」、「リチウムポリマー」または「ポリマー電池」と呼ばれることもあります。ゲル状のポリマー(高分子)電解液を採用したリチウムイオン電池です。
しかし、実際にポリマー電解液を使用しているものは少なく、ドローン用にリポバッテリーとして販売されているほとんどの電池が、液体電解液を使用しているリチウムイオン電池です。
★なぜ液体電解液を使用しているのに「リポバッテリー」と呼ばれているか?
1999年、ソニーが電解液をゲル状ポリマー電解質に置き換えることで、液漏れ防止のために外装容器に金属缶を使う必要がなく、アルミラミネートパックを使用する薄型・軽量を実現した“リチウムイオン・ポリマー二次電池”を商品化し、携帯電話に広く使われていました。
ドローンにも外見上ラミネート形のリチウムイオン電池を使用されることから、通称「リポバッテリー」と呼ばれるようになったと考えます。
リチウムイオン電池は正極(Cathode)と負極(Anode)との間を微小な孔が多数開いたセパレータ(Separator)で絶縁され、電解液( Electrolyte)が満たされた構造をしています。
電池のセル(Cell)とは、正極、負極、セパレータ、電解液等から構成され、電池として機能する最小構成単位のことです。
リチウムイオン電池のセルの製造方法は捲回(けんかい)式と積層式があり、形状から円筒形(Cylindrical)、角形(Prismatic)、ラミネート形(Pouch)などの種類があり、それぞれの特徴もあります。
他の二次電池と比べ、リチウムイオン電池はエネルギー密度が高く、小型軽量でありながら高出力であるため、ドローンに適しています。
また、リチウムイオン電池にも様々な特性を持つタイプがありますが、ドローンに使われる電池は、特に高出力(離陸時やホバリング時などにパワーが必要)、軽量(ドローンにおいても「軽さは正義」)、安全性(リチウムイオン電池は発煙・発火という危険性をはらんでいるほか、バッテリー切れによるドローン墜落などのリスクがある)が求められています。
★リチウムイオン電池の“タイプ”を知っていますか?
リチウムイオン電池のタイプを陸上競技に例えて考えてみましょう。
ドローン用途には100mや400mで全速力で力を使い切る“短距離型”のリチウムイオン電池が使われます。つまり、充電した容量を短い時間で使い切ります。逆にスマートフォンやタブレットなどには、持っている力を長い時間をかけて使い切る“長距離型”のリチウムイオン電池が使われます。
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古河電池㈱ リチウム営業部